
新潟県燕市に本拠を置く食品製造の「きむら食品」は、7月11日付で新潟地方裁判所へ民事再生法の適用を申請したことが明らかになりました。
白玉粉の製造業を前身として1954年に「木村商店」の商号で設立の同社は、1964年に防腐剤未使用となる包装餅の製造を開始すると、その後は「うさぎもち」の商品名で餅の製造を主力に米飯や粉類などの製造も手掛け、東京・大阪・札幌・名古屋・福岡に拠点を開設し、特に包装餅では国内大手の一角を占めるなど事業を拡大していました。
しかし、個人消費の落ち込みや価格競争の激化で売上が減少すると、切り餅業界を巡る側面に切れ込みを入れるという特許権の侵害問題に絡み、2013年4月に業界2位の「越後製菓」から45億円の損害賠償を求め提訴されるなど信用不安が広がり、資金繰りの行き詰まりから自力での再建を断念し今回の措置に至ったようです。
帝国データバンクによると、負債総額は約49億円の見通しです。